この度、日本脳ドック学会では脳ドック標準データベースを運営するデータベース委員会を組織しました。 小林祥泰前委員長が中心となって作成された「脳ドック標準データベースホームページ」を引き続き運営して、 登録システムの広報と利便性の向上をさらに一層図ってまいります。本データベースは日本脳ドック学会公認の脳ドックガイドライン初版(2008年)、 改訂版(2019年)に準拠し、脳ドックで発見される無症候性脳病変の記載方法を標準化しています。 例えば白質病変ひとつとっても、その重症度によって脳卒中や認知症発症における病的意義はさまざまです。 このため、脳ドックをご利用いただく皆様に病変の意義や疾病との関係性を正しくご理解いただけるよう、 標準的な評価基準を提供することが趣旨のひとつとなっています。
 脳ドックはわが国独自の脳検診システムであり、未破裂動脈瘤の早期発見に始まり、 近年では無症候性脳梗塞、無症候性脳血管狭窄への対策を図ることで脳卒中の予防と早期治療に貢献して参りました。 さらに、超高齢社会の進展とともに認知症の予防や早期診断、職業運転者の健康管理に資する可能性が議論されています。 是非この脳ドック標準データベースをご利用頂き、日本脳ドック学会が推奨する検査内容や必要検査項目に準じることで、 疾患の早期発見、利用者の利便性向上にお役立ていただければ幸いです。

令和2年12月3日

日本脳ドック学会・脳ドックデータベース委員会
委員長 冨本秀和